倒産統計総合版

平成30年8月1日~平成30年8月31日現在(負債単位:億円)

会社名 所在地 業  種 状 況 負 債
(株)緑友会 埼玉 ゴルフ場 破産手続開始 88億円
辻商(株) 奈良 靴下 破産申請 34億円
(株)TSBホールディングス 奈良 靴下 破産申請 30億円

 

 負債30億円以上の大型倒産は3社で、前年同月比2社の減少、前月比でも4社の減少となった。上場企業の倒産は6月に8ヵ月ぶりの日本海洋掘削(株)(東証1部)が発生したが、7月8月と発生はなかった。
 当月の負債額トップではないが、奈良県下に本社を置く、(株)TSBホールディングスと子会社の辻商(株)(同所)、(株)スタジオ・ポアック(大阪市)が倒産。3社合計の負債総額は81億2783万円。
 (株) TSBホールディングスは平成25年3月設立、グループの持株会社としてスタートしたが、同年6月に子会社2社から製造・管理部門を吸収分割により継承。婦人靴下を中心にタイツ、パンスト、インナーなどを扱うほか、子会社の管理業務も手がけ、27/5期には年商23億円を計上していた。しかし、赤字年度が頻発していたうえ、グループでの不動産取得や設備投資など金融債務は多大で、逼迫した資金運営となっていた。そうした中、金融機関が動産譲渡登記を設定したことで信用不安が表面化し、ついに支えきれなくなり、今回の事態となった。
 米トランプ政権の保護主義的な通商政策が中国やEUを捲き込んでの貿易戦争、さらにトルコ、ブラジルに象徴される新興国リスクはあるものの、EUとは対話路線で鎮静化の方向にあり、米国の良好な景気・企業業績もあれば不安は少し後退した印象である。
 国内に目を向ければ設備投資は、人手不足の深刻化や生産設備の老朽化を背景に省力化投資や更新投資が堅調に推移する見通しで、個人消費、雇用環境も改善され、国内に限っては当面堅調な動きと予想される。
 関西地区の倒産件数は5月204件と1年振りに200件の大台乗せとなったが、その後は6月181件、7月169件、8月は174件と小動きに終始している。負債額では3月の260億円を上回り、267億円と今年最大規模となった。これは前記3社の大型倒産が大きく原因している。
 引き続き金融機関の中小企業に対する積極的な融資姿勢は変わりないが、経営不振や資金繰り難に陥っている企業群は多く、経営環境が刻々と変化しているなか、倒産件数は増減を繰り返しながら増えていく可能性もある。