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負債30億円以上の大型倒産は10社で前年同月比では3社の減少、前月比では3社の増加という結果となった。なお、今月も上場企業の倒産はなく、2011年度は4社にとどまった。クレジットバブル崩壊など激震に揺れた2008年は未曾有の上場企業の倒産ラッシュに見舞われ34件を数えたが、2009年は20件、2010年は9件、2011年は4件とさらに減少。延長された金融円滑化法案が大企業も含めて歴史的な倒産件数の減少を示顕した。
100億円以上の倒産は3件を数えたが、なかでも水谷建設(株)の倒産は世間を騒がせた。地元名門ゼネコンとして信用・実績に不足はなかったが、大型公共工事の受注減少で業績が伸び悩む中、平成18年に元会長の水谷功氏が法人税法違反の容疑で逮捕されたことで対外信用が一気に低下。また、民主党元代表・小沢一郎の資金管理団体である陸山会をめぐる「裏献金疑惑」でも注目されていた。
次いで神田不動産開発(株)の倒産も話題となった。旧商号はヤマギワ(株)で照明器具を主体にインテリア用品を加えた家電量販店を全国主要都市に11店舗を展開し、ピーク時の平成9/2期には年商542億円を計上していた。しかし、消費低迷と郊外型量販店の台頭により不振店舗が目立つようになり、出店に伴う有利子負債の増加から財務面は逼迫。再建策として関係会社の統合、店舗事業撤退、人員削減など各種リストラを実施したが、抜本的な改善には至らず、4月15日に(株)企業再生支援機構に支援を申し込み、6月23日に買取決定を受けていた。
さて、2012年の見通しであるが、異常な円高や増税が大きな足かせとなるほか、泥沼化している欧州債務問題が金融危機に発展する可能性もあれば多くを期待するのは無理筋だ。それでも、ここにきて新興国、先進国とも景気重視に動き始めており、国内では震災復興の妨げにもなっていた、がれき処理が徐々に進み、年明けから本格化する除洗、港湾復旧などの公共工事のほか、原発問題や鉄道復旧など一連の復興需要も追い風となることが予想され、短期的には穏やかな景気回復は期待できそうだ。
また、金融円滑化法案の再々延長も予定されていることから、企業倒産も低水準の推移が続く見通しである。 |