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負債30億円以上の倒産は14件と前月比6件の減少となり、上場企業の倒産は2・3・4・6月に続いて7月も発生はなかった。
7月の倒産で目立ったところでは、6日に事業再生ADRを申請した(1)名古屋臨海高速鉄道(株)(名古屋市、負債約460億円)。名古屋市の中心部と鉄道空白地帯であった港区南部の金城埠頭を結ぶ目的で、東海道本線の貨物支線である西臨港貨物線を複線電化・高架化して旅客・貨物共用化した鉄道。1日当たり乗客数は約2万7000人、開業当初の需要予測6万6000人を大きく下回り、収益見通しに大幅な狂いが生じ、750億円の建設費用が負担となった。(2)(株)荒井製作所(大阪府堺市、民事再生法申請、負債約137億円)は、一部上場・ダイキン工業(株)の有力な下請け企業として空調関連部品の製造を手がけ、アジア諸国の経済成長に支えられ21/3期には過去最高の売上高約274億円を計上していたが、リーマン・ショックによる受注環境の激変で連続して大幅赤字決算となり行き詰った。(3)(株)さくらや(東京都、特別清算、負債約70億円)は、首都圏のターミナル駅近くに「カメラのさくらや」の屋号で店舗展開。「安さ爆発カメラのさくらや」のキャツチコピーで知名度、実績とも十分で、往時は老舗カメラ系量販チェーンとして、ヨドバシカメラ、ビッグカメラとともに「3カメ」として名を売り、ピーク時の平成11/2期には年商約832億円を計上していた。しかし、熾烈化する家電量販店戦争に割り負けする形で衰退をたどっていた。
7月の月例経済報告で、当面雇用情勢に厳しさは残るものの、海外経済の改善や緊急経済対策を始めとする政策効果で企業収益の改善が続くなかで、景気は自律的回復へ向かうことが期待されるとしている。
しかし、絶対レベルの差こそあれ、米国、中国という世界経済の両軸に減速感が否定できないとなれば、日本経済の回復モメンタムが鈍化するのは避けられない。特に、日本経済は海外環境の変化に対して脆弱性を抱えたままで、経済、企業業績の触媒となる為替も、円高傾向での推移が続いており、南欧問題の再燃化など多くのリスク材料もあれば、展開的には多くを期待するほうが無理筋で、沈静化していた中小企業の倒産も増えつつあり、当面は冴えない展開が続きそうだ。 |