傍系の松尾産業㈱（実質本社：大阪市中央区備後町、登記面：大阪市西区阿波座、代表者同、婦人服地卸ほか）ともども、11日大阪地裁に会社更生法を申請、同日保全管理命令、弁済禁止の保全処分命令、包括的禁止命令が下りた（事件番号令和7年〈ミ〉第5、6号）。
　申立代理人は北野知広弁護士（大阪市中央区、弁護士法人大江橋法律事務所、TEL.06･6208･1500）ほか11名。
　保全管理人には中森　亘弁護士（大阪市中央区、北浜法律事務所・外国法共同事業、TEL.06･6202･1088）が選任されている。
　ミセス向け婦人服メーカーとしてスタート、自社ブランド「ジェヴァンタン」「ジェイケイツー」などを展開、専門店主体に販路を形成していたが、その後百貨店中心に直営事業を拡大し、2014/8期には年商168億8400万円を計上した。
　　しかし、経費負担の増加などから同期は1億2300万円の赤字となるなど収益面は低下。その後売上は伸び悩んだが、2019年3月に民事再生法を申請した㈱ロン・都（長野市）の一部事業を継承しピークとなる2019/8期は年商176億655万円を計上したが、コロナ感染拡大より翌2020/8期は144億9167万円まで売上は落ち込み、営業利益段階で8億2481万円、最終9億7121万円の大幅赤字を余儀なくされた。
　以降も赤字が続き、2024/8期には金融機関からの支援を得るほか、2025年に入り中小企業活性化協議会に支援要請し、スポーサーを模索しながら事業を継続していたが、遂に今回の措置となった。
　なお、スポンサー候補として名証上場の㈱バルコス（鳥取県倉吉市）を選定し、基本合意書を締結している。
　負債は、マツオインターナショナル㈱約76億8194万円、松尾産業㈱約34億3000万円、2社合計111億1194万円。