8日付で事後を井上和人弁護士（京都市中京区、つかさ法律事務所、℡075･231･2751）ほか1名に委任、現在自己破産の申請準備中である。
　70年の業歴を有する婦人服地メーカーで、アパレルメーカーに取引地盤を築くほか、一部アパレル製品も扱い、百貨店にも販路を形成、1990年頃には100億円を超える年商を計上していた。
　しかし、バブル崩壊以降は減収基調に歯止めが掛からず、前記年商まで低下。収益面も減収と貸倒れのほか、バブル期に行った株式や不動産投資による過大な借入金が重荷となり、赤字期が連続し債務超過に陥っていた。
　この間、社有不動産売却による借入金返済などで立て直し努めていたが、2017年4月ノンバンクが動産・債権譲渡登記を設定したことで信用不安も高まっていた。
　近時は再生支援協議会の支援を受け、再建策を模索していたが、今年2月以降は新型コロナウイルス拡大の影響で業況は更に悪化し、資金繰りは多忙化。このため、譲渡担保先と協議を行っていたが、これも不調に終わり、一部仕入先に対して担保権を行使したこともあって、10日決済が困難となり、遂に今回の措置となった模様。
　負債は、2019／7期B／Sによると11億8658万円。